よく晴れた秋の週末は、
紅葉狩りに出掛ける、絶好のチャンスですね!
そういえば…
紅葉を見物に行くだけなのに、
なぜ、紅葉「狩り」なんて言い方をするんでしょう?
『紅葉狩り』といえば、
色付いた紅葉を、眺めに出掛けることですよね。
…なんて、もっともらしく言ってますが、
わたしも、大人になってから知りました(´∇`;)
それまで、「紅葉狩り=紅葉の鑑賞」だとは知らず、
山に入って、本当に紅葉を狩ってくることだと思っていたんですよね~
みんな、持って帰った紅葉を何に使うんだろう…
というのが、密かな疑問でした。
ということで、今回は!
そんな勘違いも生んでしまうような、
「紅葉狩り」の言葉の秘密に、大注目!
どうして「狩り」と表現されるのか?
紅葉狩りとは、誰が作った言葉なのか?
気になる紅葉狩りの意味や由来について、徹底解説します!(・∀・)
紅葉狩りとはどんな意味?
今でいう「紅葉狩り」は、
「狩り」という言葉が入っていますが、
実際には、紅葉を「見物」することを指します。
でも、その意味で使うには、
ちょっと物騒な言葉だと感じませんか?
普段使われている「狩り」といえば…
- シカやイノシシなどの「大型の獣」を捕まえること
- 野鳥や小動物を、捕まえること
- 果物や、山の植物を採ること
こんな意味がありますよね。
「いちご狩り」「りんご狩り」なんて呼ばれるのも、
その言葉に、「採る」という意味があるからなんですね~。
どうして、この「狩り」という言葉が、
「見物する」という意味で使われるようになったのか…
その由来は諸説あるのですが、
残念ながら、どれも定かではないんです(・ω・`)
たとえば…わたしが調べた説には、こんなものがあります。
1 もともと、秋の狩猟の宴のことだった
秋と言えば、ウサギやシカなどの狩猟が盛んな季節です。
貴族たちが狩りに出掛けたあとに、
紅葉を愛でる宴を開くのが、定番でした。
いつしか、秋の狩りは廃れてゆき、
「紅葉狩り」の呼称のまま、宴だけが残ったという説です。
動物の肉が「紅葉の色に似ていた」から、
…なんて話まであります。Σ(゚Д゚ノ)ノ
2 実際に紅葉を持ち帰ったから
古い絵や掛け軸では、
紅葉の枝を持って遊ぶ子供や、女性が描かれている物は少なくありません。
実際に枝を折ったり葉を手に取ったりして、
楽しんでいたんですね。
紅葉を取らずに、見て楽しむようになったのは、
ここ100年くらいのようですね~。
3 貴族が紅葉見物を「狩り」に例えた
中世では、狩りをしない貴族が現れ始めました。
そんな貴族たちが、流行りの言葉あそびとして、
紅葉を鑑賞することを、秋の風物詩である「狩り」に例えたという説です。
◆◆◆
確かに、どれも「なるほど」と思えそうな話ですが…
実はこの 3つ目の説 が、
なかなか、説得力のある面白い説なんですよ(*´∀`)
次は、この説について詳しくご紹介します!
紅葉狩りの由来とは?
昔の貴族たちの「狩り」や「狩猟」は、
今でいうスポーツのようなものでした。
鷹狩をしたり、狩りに狩猟犬を連れて行ったりして、
日々、エンジョイしていたわけですね(´~`)
しかし、中世の貴族の中では、
「血の穢れ」を嫌って、狩猟をしない人が増え始めました。
それまで、
秋の風物詩だった「狩り」に、出掛けなくなると…
次第に、貴族たちはヒマを持て余しはじめます。
「ヒマだー!」
「なにか、面白いことはないかなー?」
そこで思い浮かんだのが、
綺麗に色付いた、野山の紅葉でした。
「紅葉を見物しながら、宴を開こうぜ!」
「それだけじゃつまらないから、和歌で勝負だ!」
そんな軽いノリだったのかは不明ですが、
その紅葉を見物する宴では、
紅葉の美しさを和歌に詠んで勝負する、
「紅葉合(もみじあわせ)」が、流行しました。
そこは、負けず嫌いの貴族たち。
和歌のアイデアになるような、美しい紅葉を求めて、
秋の野山を、散策するようになります。
その姿を、秋の「狩り」に例えて、
「紅葉狩り」と、呼ぶようになったと言われているんです。
※ちなみに、春にも同じく、
山桜を愛でる「桜狩り」もあったそうですよ~
今年は和歌を詠んでみる?
平安時代ならではの、
「雅な遊び」がはじまりだったなんて…
なかなか、面白い説じゃありませんか?
個人的には、この説がイチオシですね(・∀・)
紅葉狩りに出掛けたら、
しれっと、この説を話してみてはいかがでしょう。
「昔は、紅葉の枝を持って帰ったからだよ」と言うよりも、
ちょっと歴史ツウな感じもします。
今年は、紅葉を楽しみながら、
昔の貴族たちのように、和歌を詠んでみるのもオツですね♪